53才のリアルタイム リストラ日記

突然 リストラを通告された53才 サラリーマンの物語をリアルタイムでお伝えします。

小さな変化と軌道修正 - 2020年3月24日

会社の退職を決心し、転職サイトにも登録した。

月曜から一週間、残っている有休で休みをとった。そして日曜日にブックオフで偶然見つけた2冊の本、DaiGo氏の「運はあやつれる」と酒井とし夫氏の「どん底からの大逆転」を貪るように読んだ。

DaiGo氏はメンタリストとしてテレビにちょくちょく登場する芸能人だ。草食系の風貌やメンタルゲームなどのこなしから、ちょっとチャラチャラしたやつだなという漠然とした印象を持っていたが、本を読んでびっくりした。

ものすごく心理学の勉強をしていて、そこに働く人の行動心理や周りの状況変化を様々な文献を引用して書いていた。「運はあやつれる」なんてちょっと怪しいタイトルだがとても理にかなった内容だった。

簡単に要約すると

運のいい状態にある人は、他の人よりも何度も試している。試すことが多い方が成功することも多い。(これはファストリの柳井氏も自署の「ー勝九敗」でいっている。)

だから自分の行動、失敗含めて可視化し、チャレンジをし続けながら、アンテナをはって気づく力を持ち、運が向いてくる局面を待つ余裕を持つことが大切ということだった。

そしてこれを阻む敵は自分の心の中のネガティブバイアス、すなわち、成功することの正しさや安全へのこだわりということだった。

まさに、二週間前に採用試験に落ちたときは、このネガティブバイアスに心を蝕まれていた。ヘッドハンターからのそのポジションへの誘いも偶然であり、最終試験までいったのもたまたまそこまでに会った人の相性がよかっただけだった。偶然に開かれた機会、それに向き合ってチャレンジしただけだった。

また、酒井とし夫氏の本には、実際の何人かの復活劇のケースが書かれていた。倒産、大きな借金をかかえた後継社長、東日本震災被災ですべてを失った子持ちのエステシャン、そして酒井氏自身もさまざまな不幸な偶然をへて復活してきた。こういう成功譚は一番ひどいところと運を掴んでいく様が強調されすぎている本が多いと思うが、皆すごくリアリティのある話だった。

それでもやはり、本という限られた世界の中で描かれているのでエッセンスの要約には違いないと思われた。

そして、それがこのリアルタイムブログを書こうと思った動機だ。まだ過去1ヶ月分、追っかけられていないが日々のうつろいゆく自分の気持ちと行動の記録をリアルに残しておこうと思った。

このストーリーには着地点がない。これから、仕事につけるのか、独立するのか、プーとして生きていくのかこの時点では何も定まっていない。でもこの記録は必ず自分の財産になると信じて書きすすめていこうと思う。

 

本を読み終わっていてもたってもいられなくて、本に書いてあった酒井氏の連絡先メールに読後の感想とこれまでの状況、行動、心情を書き綴った。

 

なにも期待してなかったが夕方、酒井氏からメールが返信されてきた。

こんばんは!メールをお送り頂きありがとうございます。
面接不合格の会社社長にお礼の手紙を送られた行為に感動いたしました。
なかなかできる行動ではありません。私は本当に素晴らしい正しい行いだと思います。
そのように常に長期的に考えて正しい選択をし続けて入れば大丈夫です。
必ず貴殿のことを見てくれている人がいます。
物事が滞るとその渦中にいる時には視野も狭くなり気持ちも沈みますが
決して一時の不安定な感情に流されて不用意な行動をなさりませんぬように。
数年後には「あの時があったから今がある」と振り返ることができる日がきます。
人生50年以上生きていると
曇る日、雨の日、雪の日、
晴れる日がありますよネ。」

救われる言葉だった。涙が溢れてきた。

f:id:Hide-mirai:20200422085647j:plain