53才のリアルタイム リストラ日記

突然 リストラを通告された53才 サラリーマンの物語をリアルタイムでお伝えします。

オファー(失業61日目)- 2020年7月31日

お台場のホテルで巣篭もり中だった。時間に縛られず、お腹がすいたら食べ、ねむくなったら寝る。そんな時間を過ごしていた。

夜中に目が覚める。午前2時半、港のオレンジの明かりが綺麗に輝いていた。

窓をあけてバルコニーから海風を入れてみる。涼しくも湿った風が部屋に立ち込めてきた。

iPhoneにメールの着信音がした。明日の朝まではメールを見ずにいるつもりだったが反射的に手にとってしまった。

メールは広告のDMだったが、未読メールの中にリクルーターからのメールが入っていた。タイトルは「Congratulations」、彼からの着信履歴も残っていた。

メールには英語で

「おめでとう。採用が決まったよ。オファーレターは明日出る。ただし週末にサインして入社を承諾して欲しい。有力な候補者がいて、その人も他社を受けている。君がもし入社したい場合はその彼を取りたいらしい。電話をあとでする。」

そう書かれていた。

胸がいっぱいになった。何度も何度もガッツポーズをした。寝付けなくなった。

そのまま窓をあけ海を見ながらメールを何度も見直していた。

午前4時、少し水平線が明るくなってきた。

ランニングシューズを履いて散歩に出かけた。

自由の女神、レインボーブリッジ、砂浜、台場、ガンダム、観覧車、ビックサイト、海の科学館

臨海地区を2時間くらい散歩した。

シャワーを浴びてベットに横になる。頭はぼーっとしているのに寝付けなかった。そのまま「地球の歴史」読み進めた。

昼になって昼食をとっているとメールが入ってきた。

「Dear XXXX...」

日本の会社なのだが英語のオファーレターだった。年俸も十分すぎるくらいだった。リクルーターがいっていた金額の上をいっていた。一応、退職勧奨の時にお世話になった弁護士にレターを送り確認を依頼した。

夜になって弁護士から概ね問題との回答をもらう。ホテルのビジネスセンターをかりてプリント、サインをし、データにスキャンして返信した。

5ヶ月の旅が終わった。

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