不採用 - 2020年3月12日
いつもより早く目が覚めた。昨日の採用試験の疲れがすこし残っている感じは会ったが、比較的目覚めはよかった。
いつものように朝のランニングに向かう。昨日の採用試験の様子がフラッシュバックする。結果のことを案じることから逃げるように、採用内定したら家族でゴールデンウィークに旅行にでも行こうかと妄想してみる。(この時まだ、コロナの蔓延の危機感は薄かった)
公園から神社へ。いつものコースだった。神様へのお参りはいつもより長めに時間をとった気がした。
家に戻り、朝食をつくり始める。家族が起きてくる。
娘が「結果はいつわかるの?」と聞いてきた。
妻には会社から通知を受けた日にすべて話したが、数日前 今の状況を子供たちと母にも話した。そして他の会社で採用試験を受けることも。
妻もふくめて家族に起きたことはオープンに共有するのがうちの流儀だ。今回のこともみんな普通のこととして受け止めてくれている。だから頑張れる自分がある。
娘に「たぶん午後になればわかる」と告げた。
午前中、家で仕事をこなしたが、電話を待っている感じがいやだったので、申請していたパスポートを受け取りに行った。パスポートを受け取ると携帯に電話がかかってきた。
エージェントからだった。
結果は不採用。
理由は、やはり第一部のビジネスプランでは、成長戦略をうまくかけていなかった。要は対処療法でプレゼンしたことが十分でなかったということ。確かにいままでの仕事は、問題を抱えている部門にいって解決策を模索する仕事が多かったので自分に足りない部分はプレゼンあとの評価者からのフィードバックでも思い知らされた。
ただ、日本支社長との面接の時に「うちは失敗を失敗と認めて、つぎにどういう改善策をすぐに提示できるかということを大切にするカルチャーの会社だ」という言葉に一縷の望みをもっていた。しかし現実はそうではなかった。
そして第二部。これは意外だった。
フィードバックは、厳しさがたりない。ローパフォーマーに対してははっきりとそれを明示して場合によっては入れ替えることも視野にいれなくてはならないということだった。担当する部門は、今後、合理化が求められてくる。よって使えない人に対して厳しく対処できないマネージャーはダメということだった。
キャリアコンサルタントとしても、いまの自分の立場からいってもこれは絶対容認できないことだった。
そもそもロールプレイではその部下が昇格を見送りになっただけで、ローパフォーマーであるという定義ではなかった。コミュニケーションに時間をかけることは絶対にひつようだとそれでも思っていた。
「この会社は合わなかったんだな」と電話を切った後ちいさく呟いた。
一方でここからゼロスタートで仕事を見つけなければならないという焦りが心の中にじわじわと迫ってきた。